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<  2004年 09月   >
  • お墓参りは月へ
    [ 2004-09-26 19:06 ]
  • 浮気を楽しむ小鳥たち
    [ 2004-09-24 20:41 ]
  • 赤と緑の素敵な関係
    [ 2004-09-19 11:36 ]
  • シンクロニシティー・ツインズ
    [ 2004-09-16 03:09 ]
  • 憂鬱なアーバンカフェ
    [ 2004-09-12 19:00 ]
  • 6 横書きと明朝体
    [ 2004-09-09 23:24 ]
  • ジゴロなラッコ
    [ 2004-09-08 19:57 ]
  • ガガンボモドキなミツグ君
    [ 2004-09-07 16:31 ]
  • 病める犬たち
    [ 2004-09-06 19:52 ]
  • 幸せにはなれなかった五つ子ちゃん
    [ 2004-09-06 08:57 ]

2004年 09月 26日
お墓参りは月へ
お彼岸にお墓参りにいき、猛烈な渋滞に巻き込まれてヘトヘトになった人も多いはずだ。でも、その程度のことで文句をいってはいけない。行きたくても行けない場所にお墓がある人もいる。シューメーカー博士だ。
シューメーカー博士は、シューメーカー・レビー第9彗星の発見者として有名。1994年7月に21個に分裂したSL9が次々と木星に衝突した大パノラマのことを覚えている人も多いだろう。博士は自動車事故で1997年7月に亡くなっているが、アポロ計画に参加していたことあり、「月に一度いってみたかった」と常々いっていた。教え子たちは、その願いを叶えるためNASAと交渉。月面探査機ルナプロスペクターに博士の遺灰30gを載せることに成功した。
ルナプロスペクターは月周回軌道から、月面を探査、1997年7月31日には月面に衝突させる計画だった。シューメーカー博士の遺灰も月の南極付近に散骨されたことになる。
もちろん、シューメーカー博士のお墓は地球にあり、遺族がわざわざ月にお墓参りに行く必要はないのだが、考えてみれば、晴れている日の夜であれば、空を見上げればいつでもお参りできる。月のお墓はなかなかいいのかもしれない。

by tmakino. | 2004-09-26 19:06 | 科学と技術
2004年 09月 24日
浮気を楽しむ小鳥たち
DNA鑑定がそもそもは小型の鳥類の血縁関係を調べる研究から生まれてきたことは、前のコラムに書いた。犯罪捜査にDNA鑑定がどれほど役立っているかは説明するまでもないのだが、元々の鳥類の血縁関係の研究でも、DNA鑑定によりさまざまなことがわかってきた。
小鳥というと、つがいをつくり、仲睦まじく暮らしているようなイメージがあるが、あれは見た目だけ。DNA鑑定して、どの雛がどの親の子供なのかを調べてみると、芸能界も真っ青の驚きの乱脈ぶりなのだ。
♀が卵を温めている間、♂はせっせと餌集めに精を出し、とても忙しそうにしている。でも、実際は、浮気相手を探すのに忙しいのだ。お隣の巣に♀がいれば、かならずといっていいほどちょっかいを出す。飛び回っては♀を見つけ浮気をし、その後適当に餌探しをし、「仕事で疲れたあ〜」といわんばかりに餌をもって巣に帰ってくるのだ。こんなやつ、近くにいますね。仕事で忙しい忙しいといっているやつほど、実は浮気相手を探すのに懸命になっている。
真面目に卵を温めている♀がかわいそう?ご心配なく。卵を温めていない間に、♀もちゃんと浮気相手を探して、それなりに楽しんでいるのです。

by tmakino. | 2004-09-24 20:41 | 生き物恋愛事情
2004年 09月 19日
赤と緑の素敵な関係
赤と緑の組み合わせは、さまざまなところで使われている。クリスマスのアイデンティティカラーとして、よく目にするはずだ。この赤・緑の組み合わせが使われるのは、もちろん美しいからだが、その美しさには秘密がある。
人間はどのようにして色を感じているのか?この疑問に、ドイツの生理学者へリングは反対色説を唱えた。ヘリングは、目には赤緑物質、青黄物質、白黒物質の3種類が存在していると考えた。赤い光を感じれば赤緑物質が合成され、緑の光を感じれば赤緑物質が分解される。3種類の物質の量から、色を見分けているという説だ。一見、複雑で不思議な説のように思えるかもしれないが、補色の残像現象や色盲などの現象をたいへんうまく説明できる。たとえば、赤いものをじっと見続け、白い背景に視線を移すと、その赤いものの残像が緑色になって見える。これは、赤いものを見たときに赤緑物質が合成され、視線を移すと赤緑物質は元の量に戻ろうとして分解される。これが緑色になって見えるというわけだ。
このような3種の視物質は、現在存在していないことがわかっているが、視神経が反対色説と同じ信号処理をしているというのが定説になっている。
赤と緑の取り合わせが美しいのは、このような色を見るメカニズムに関係がある。赤をじっと見て、緑色を見るとどうなるだろうか。赤の残像である緑と、今見ている緑が重なり合って、実際よりも目に美しく映るのだ。赤も同様で、赤と緑の残像である赤が重なり合って美しく見える。赤と緑は最高の取り合わせなのだ。
この赤と緑の取り合わせは、クリスマスカラーだけではない。日本人も古くから利用していた。マグロの刺身とツマ、あるいは笹の仕切りなどの緑。深い緑の森の中に立つ赤い神社の鳥居。身の回りを探せば、赤と緑の素敵な関係がたくさん見つかるはずだ。

by tmakino. | 2004-09-19 11:36 | 科学と技術
2004年 09月 16日
シンクロニシティー・ツインズ
一卵性の双子には、さまざまな伝説ーー片方が脚に怪我をした瞬間、もう片方の脚にも痛みが走るーーなどがあるが、その中でも驚かざるをえないのは、1979年にミネソタ・トリビューンが報じたミネソタ・ツインズの物語だろう。
オハイオ州に生まれた男の双子は、生まれてすぐ別々の家庭に里子に出され、それ以来40年間、まったく連絡を取り合わなかった。ところが、40才になってみて再会してみると、偶然だけでは説明できない奇妙な類似点を数多くもっていたのだ。二人ともリンダという女性と結婚し、その後離婚。ベティという名前の女性と再婚していた。二人とも子供にはジェームス・アランという名前をつけ、飼い犬にはトイという名前をつけている。二人ともミラーライトビールが好きで、タバコはセーラムを1日に2箱吸う。もっている車は、二人ともライトブルーのシボレーだ。趣味はミニチュア家具を作ることで、野球は嫌いでインディカーレースをよく観戦する。二人とも爪を噛む癖があり、偏頭痛と痔という持病に悩まされていた。
しかも、二人は同じとき、家族を連れてフロリダに出かけ、同じ通りを歩いていた。ひょっとしたら、すれ違っていたかもしれないのだ。
この記事を読んだミネソタ大学の心理学者トーマス・ボーチャードは、生まれてすぐ離ればなれになった一卵性双生児を集めるという有名なミネソタ研究を始めることになった。


by tmakino. | 2004-09-16 03:09 | 科学と技術
2004年 09月 12日
憂鬱なアーバンカフェ
スターバックスに代表されるように、カフェの本場といえばシアトルだ。
シアトルでなぜたくさんのカフェが生まれたかについては、SADという病気と関係があるという説がある。SADは季節性情緒不安定症(Seasonally Anxiety Disorder)のことで、気分が鬱状態になり、集中力がなくなるという症状の他に、糖分とでんぷん質への顕著な嗜好が見られる。発病は、日照時間に大きく影響され、日の短い冬期には症状が悪化するが、日の光を長時間浴びることができれば症状は大きく改善される。
シアトルは北緯47度という日の短い地域にあり、住民の10%ほどがSADの症状を示しているという説もあるほどだ。さらに、天候のよくないニューハンプシャーや北極圏に近いアラスカや北欧にもSAD患者は多く、しかもいずれもカフェが発達している。
日本は、今や亜熱帯気候。特に東京はヒートアイランドとなっており、夏場は毎日スコールが降るほどだが、そこでカフェが発達しているのは、どういうことだろうか。ひとつは禁煙地区が増えたために煙草を吸うためにカフェに入ることと、もうひとつはあの熱風を逃れて冷房のあるカフェに避難するためである?

by tmakino. | 2004-09-12 19:00 | 科学と技術
2004年 09月 09日
6 横書きと明朝体
日本の文字の標準は、だれでも知っている明朝体だが、最近、明朝体を見かけることが少なくなっていることに気がついているだろうか。明朝体が使われなくなっていったのは、横書きが増えてきたせいだ。
明朝体は、見てわかるように、縦の画が太く、横の画は細い。このような明朝体を縦に並べる、つまり縦書きにレイアウトすると、太い縦画が連なって、行という塊を作り出す。見た目も安定するし、読むときは縦画というレールの上を目が追っていけるのでたいへん読みやすい。
ところが、明朝体を横書きにレイアウトすると、太い縦画は、ちょうどレールを外した枕木のような具合になり、目の移動といちいちぶつかることになる。
なぜ、明朝体が縦画が太く、横画が細くなったかは諸説あるようだが、縦書きに配置したときに読みやすいように洗練されてきたことは間違いない。
現代のエディトリアルデザイナーが、明朝体は縦書き用の文字であるという知識をもっているかどうかはわからないが、直感的に「横書きに明朝体は使いづらい」という感覚はもっているはずだ。
横書きが多くなった今、明朝体よりもゴチック系の書体が多用されるようになっている。

by tmakino. | 2004-09-09 23:24 | 都市のインタフェース
2004年 09月 08日
ジゴロなラッコ
お腹の上で貝を割る仕草が可愛いと、水族館でも一番人気のラッコだが、その夫婦生活はけっこうえぐい。少なくとも、教育上、子供たちには見せない方がいいだろう。純真な子供では泣き出してしまうかもしれない。
交尾するとき、♀に逃げられないように、♂は爪を深く食い込ませる。さらに、興奮してなのか、逃げられないようにするためなのか、♀の鼻に思いっきり噛み付くのである(あま噛みではない)。♀はこれによって、大けがをすることも多く、場合によっては死亡することもあるという。さらに、♀が暴れる場合は、海の中に引きずり込んで交尾することもある。Sどころではない、ほとんどレイプだ。
子供が生まれると、♂は自分で餌を探すのをさぼりはじめる。♀が集めてきた餌を奪って飢えを満たすようになる。♀の働きが悪く、餌が少ないときは、子供を奪い人質にして餌をとってこさすのだ。なんか、人間にもこんなやついそうではあるけど。そういえば、ラッコの目って、目つきがずる賢そうで、嫌な光り方をしている。ジャニーズ系ヒモといったところか。

by tmakino. | 2004-09-08 19:57 | 生き物恋愛事情
2004年 09月 07日
ガガンボモドキなミツグ君
糸トンボのような風貌のガガンボモドキは、完全な女性上位。♀は基本的に餌を自分で集めたりはせず、♂からの貢ぎ物ですませているのだ。必死になって餌を集めた♂は、自分の食べる分は最小限に抑えて、その餌を抱えたまま枝にぶら下がる。すると、どこからともなくお腹をすかせた♀がやってくる。♂は自分の集めた餌を気前よく♀に分け与えてやる。
♀が食事に夢中になっている間、♂は忍び寄って交尾をする。身につまされる話だ。
ところが、交尾がすんでも、まだ食いしん坊の♀が餌を食べ続けているときがある。このとき、♂は敢然と餌を♀から取り上げる。もちろん、別の♀への貢ぎ物に使うためだ。

by tmakino. | 2004-09-07 16:31 | 生き物恋愛事情
2004年 09月 06日
病める犬たち
遺伝子組み換え作物の安全性を主張する人たちの中には、「原理的には品種改良と同じこと。ただ、それを効率的にするだけの話だ」という人がいるが、品種改良自体がかなり危険なものであることはあまり知られていない。
品種改良が過度に進んだ犬では、よく知られた150種の犬種のうち約80%がなんらかの遺伝的疾患を抱え込んでいるのだ。たとえば、ドーベルマンやスコティッシュテリアは血友病になるリスクが高い。ラブラドールリトリーバーは、先天性股関節異常症のリスクを抱えている。ビーグルは遺伝性てんかんを抱えている。
このような遺伝的疾患は、血統を固定するために近親交配を繰り返した結果だ。ブリーダーは、このような疾患をもつ犬を見分け、ブリーディンググループから外すという難しい仕事が要求されるが、実際にはなかなかうまくいかないのが実情だ。現在、犬のゲノム解析が進んでおり、ブリーディング時に遺伝子治療を施してから交配させるという研究が進められている。

by tmakino. | 2004-09-06 19:52 | 科学と技術
2004年 09月 06日
幸せにはなれなかった五つ子ちゃん
1934年、カナダのオンタリオ州のディオンヌ家に女の五つ子が誕生した。排卵誘発剤のなかった当時、一卵性の五つ子が誕生することは奇跡にも近いことだった。超多胎児は機能不全などを起こすことが多く、特別な医療ケアが必要だが、オンタリオ州政府は、それを理由として裁判所に申し立て、実の両親の親権を剥奪してしまった。
そして、州政府は自宅を改造し、見物人から見物料を取って五つ子を公開した。世界中から何百万人もの人が五つ子姉妹を見物にやってきたという。もちろん、五つ子に外出は許可されず、姉妹は9歳になるまで、家の中で暮らすことになった。
この五つ子姉妹は、大きな話題となり、おむつやベビーフードに姉妹の写真を使うと、売り上げが倍増した。州政府は、姉妹の肖像権も管理し、その使用料は州政府のものとなった。実の両親が、家族の写真を撮りたいと申し出たときも、肖像権をたてに州政府は家族の写真すら撮らせなかったという。
可愛い五つ子ちゃんも、成人すればただの人。姉妹の行く末は惨めなものだった。まともな教育も受けられず、わずかな年金で暮らす老婆となっていた1989年、存命だった3人は州政府に対して慰謝料請求の訴訟を起こした。その結果、州政府に対して2800万ドルの支払いが命じられたが、5人の人生はもう戻らない。


by tmakino. | 2004-09-06 08:57 | 科学と技術